歯ぎしりでインビザラインが壊れる?破損リスクと対処法を解説|赤坂 歯医者|赤坂B&S歯科・矯正歯科|平日・土曜19時まで診療

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歯ぎしりでインビザラインが壊れる?破損リスクと対処法を解説

歯ぎしりでインビザラインが壊れる?破損リスクと対処法を解説 港区赤坂・赤坂見附の歯医者・矯正歯科「赤坂B&S歯科・矯正歯科」です。

インビザライン矯正を検討されている方で、夜間の歯ぎしりや食いしばりが原因で、マウスピース(アライナー)が破損しないか、あるいは治療そのものに悪影響が出ないかといった不安をお持ちの方は少なくありません。高額な費用をかけて始める矯正治療だからこそ、「本当に大丈夫なのだろうか」「せっかくの投資が無駄になってしまうのではないか」といった心配は尽きないものです。

この記事では、歯ぎしりがインビザライン治療に与える具体的なリスクから、歯ぎしりがあってもインビザライン矯正が可能かどうか、万が一マウスピースが破損してしまった場合の適切な対処法、そして治療中にご自身でできる対策まで、幅広く解説します。インビザライン治療を安心して始め、スムーズに完了させるための具体的な情報を提供することで、皆様の不安を解消し、理想の歯並びを手に入れるための一助となれば幸いです。

あなたの歯ぎしりはどのタイプ?まずは原因と種類を知ろう

インビザライン治療への影響について詳しく見ていく前に、まずは「歯ぎしり」そのものについて理解を深めましょう。ご自身の歯ぎしりのタイプや原因を知ることは、適切な対策を立て、治療をスムーズに進める上で非常に重要です。

歯ぎしりにはいくつかの種類があり、それぞれ歯や顎にかかる負担の性質が異なります。また、歯ぎしりの原因も一つではないため、ご自身の状態を客観的に把握することが、効果的な対策を講じるための第一歩となります。

これから歯ぎしりの種類と、その原因について具体的に解説していきますので、ご自身の状況と照らし合わせながら読み進めてみてください。

歯ぎしりの主な3つの種類

歯ぎしりには、主に3つの代表的な種類があります。これらはそれぞれ異なる特徴を持ち、歯や顎に与える影響も変わってきます。これから「グラインディング」「クレンチング」「タッピング」という3つのタイプを順に詳しく見ていきましょう。

グラインディング(歯をこすり合わせる)

グラインディングは、一般的に「歯ぎしり」と聞いて多くの人がイメージする、上下の歯をギリギリと横に強くこすり合わせる動きのことです。多くの場合、睡眠中に無意識のうちに発生し、ご家族から音がすると指摘されて気づくケースも少なくありません。

このタイプの歯ぎしりは、歯の表面が大きくすり減る「咬耗(こうもう)」の主な原因となります。歯の先端が平らになったり、エナメル質が失われたりすることで、知覚過敏や虫歯のリスクが高まることもあります。

インビザライン治療中にグラインディングが起こると、特に奥歯(臼歯部)のマウスピースの咬合面が強くすり減り、穴が開いたり、変形したりするダメージを受けやすくなります。

クレンチング(歯を食いしばる)

クレンチングは、音を立てずに上下の歯を強く噛みしめるタイプの歯ぎしりです。グラインディングと異なり音がしないため、ご自身でも気づきにくいのが特徴です。

日中、仕事や家事に集中している時や、緊張している時に無意識に行っていることが多く、気がつくと顎の周りの筋肉が張っていたり、疲労感があったりする場合があります。クレンチングは歯や歯根に垂直方向の非常に強い圧力をかけるため、歯が割れる「破折(はせつ)」のリスクや、歯を支える骨に負担がかかることがあります。

また、顎関節にも大きな負担がかかるため、顎関節症(顎の痛み、口が開かない、カクカク音がするなど)の原因となることも少なくありません。

タッピング(歯をカチカチ鳴らす)

タッピングは、上下の歯を小刻みにカチカチとぶつけ合うタイプの歯ぎしりです。他の2つのタイプと比較すると頻度は低いとされていますが、歯や顎に瞬間的な強い衝撃が繰り返し加わることが特徴です。

寒さで体が震えている時や、集中している時に無意識に起こることがあります。瞬間的な強い衝撃は、歯の亀裂や詰め物・被せ物の破損につながる可能性も否定できません。インビザライン治療中にこのタイプの歯ぎしりが起こると、マウスピースに瞬間的に強い力が加わり、破損の原因となることがあります。

歯ぎしりの原因はストレスだけではない

歯ぎしりの原因として多くの人が真っ先に思い浮かべるのは「ストレス」かもしれません。確かにストレスは歯ぎしりの大きな要因の一つですが、実はそれ以外にも複数の要素が複雑に絡み合って発生することがわかっています。

主な原因としては、まず「精神的なストレス」が挙げられます。心身の緊張や不安、怒りなどが歯ぎしりを引き起こしたり、悪化させたりすることがあります。次に、「噛み合わせの不調和」も重要な原因です。歯並びや被せ物、詰め物の高さが合っていないと、特定の歯に過度な負担がかかり、それが歯ぎしりとして現れることがあります。

さらに、「飲酒や喫煙」などの生活習慣の乱れも歯ぎしりを誘発する要因となります。アルコールやニコチンは、睡眠の質を低下させ、中枢神経系に影響を与えることで、歯ぎしりを強める可能性があります。稀ではありますが、特定の「薬剤の副作用」として歯ぎしりが現れるケースもあります。

このように、歯ぎしりの原因は一つに特定できるものではなく、複数の要因が複合的に作用していることがほとんどです。そのため、具体的な対策を考える際には、多角的な視点からアプローチすることが重要になります。

歯ぎしりがインビザライン治療に与える3つのリスク

インビザライン矯正を検討している方にとって、歯ぎしりが治療にどのような影響を与えるのかは大きな懸念点でしょう。大切な歯と、高額な費用をかけて始める矯正治療だからこそ、「本当に大丈夫なのだろうか」という不安を抱えるのは当然です。このセクションでは、歯ぎしりがインビザライン治療に具体的に及ぼす悪影響について、客観的な事実に基づいて詳しく解説します。

歯ぎしりがインビザライン治療に与えるリスクとして、主に「マウスピースの破損・変形」「治療計画の遅延」「歯や顎への負担」という3つが挙げられます。これらのリスクを事前に理解しておくことで、万が一の事態にも冷静に対応できるようになります。それぞれのリスクについて、具体的にどのような影響があるのかを見ていきましょう。

リスク1:マウスピース(アライナー)の破損・変形

歯ぎしりがインビザライン治療に与える最も直接的なリスクは、装着しているマウスピース、つまりアライナーの破損や変形です。人間の咬む力は非常に強力で、日常の食事などでは約70kgですが、無意識下での歯ぎしりや食いしばりでは、瞬間的に100kgを超える力が加わることも珍しくありません。

この強力な力が、わずか0.5mm程度の薄いプラスチック製であるインビザラインのアライナーに集中してかかるとどうなるでしょうか。アライナーには穴が開いたり、ひびが入ったり、時には全体がゆがんで変形したりする可能性があります。特に、奥歯(臼歯部)は最も強い力がかかるため、咬合面がすり減ってしまうケースも多く見られます。このような破損や変形は、後述する治療計画への影響や、さらなる口腔内のトラブルに繋がる可能性があるため注意が必要です。

リスク2:治療計画の遅延やズレが生じる

アライナーの破損や変形は、単なる装置の故障にとどまらず、インビザライン治療計画全体に深刻な影響を及ぼす可能性があります。インビザラインは、精密に計算された段階的なアライナー交換によって歯を少しずつ動かしていく治療法です。もしアライナーが破損・変形してしまうと、歯に計画通りの矯正力が加わらなくなってしまいます。

その結果、歯の動きが悪くなったり、計画とは異なる方向に歯が動いてしまったりする「治療計画のズレ」が生じることがあります。破損したアライナーは基本的に再製作が必要になりますが、新しいアライナーが海外から届くまでに数週間程度の期間がかかることが一般的です。この間、治療が一時中断せざるを得なくなり、結果として全体の治療期間が延長してしまうリスクも考えられます。治療期間の延長は、費用だけでなく精神的な負担にもつながるため、避けたい事態です。

リスク3:歯や顎への過度な負担がかかる

インビザライン治療中の歯ぎしりは、アライナーだけでなく、ご自身の歯や顎そのものにも過度な負担をかける可能性があります。矯正治療中は、アライナーによって歯を積極的に動かしているため、歯根や歯周組織は普段よりも敏感な状態にあります。

このようなデリケートな状態の歯に、歯ぎしりによる強い力が繰り返し加わることで、歯痛や知覚過敏が悪化したり、最悪の場合、歯根が短くなってしまう「歯根吸収」を引き起こすリスクが高まります。また、歯ぎしりは顎関節にも大きな負担をかけるため、治療中に顎関節の痛みやカクカクといった異音、口が開きにくいといった顎関節症の症状を誘発したり、既存の症状を悪化させたりする可能性もあります。矯正治療を成功させるためには、歯や顎の健康も維持することが不可欠です。

歯ぎしり癖があってもインビザライン矯正はできる?

インビザライン矯正を検討されている方で、就寝中の歯ぎしり癖があると、「マウスピースが壊れてしまうのではないか」「治療がうまくいかなくなるのではないか」といった不安を抱えるのは自然なことです。しかし、ご安心ください。歯ぎしり癖がある方でも、インビザライン矯正を受けることは十分に可能です。

このセクションでは、歯ぎしりがあってもインビザライン治療ができる理由と、そのために知っておくべき条件や注意点を詳しく解説します。歯科医師による適切な診断と、状況に応じた対策を講じることが、治療を成功させるための鍵となります。あなたの不安を解消し、安心して矯正治療へ踏み出すための具体的な情報をお届けします。

基本的には可能!ただし歯科医師との連携が不可欠

歯ぎしりの癖がある方でも、インビザライン治療は基本的に進めることができます。ただし、治療を成功に導くためには、いくつかの重要な条件があります。最も大切なのは、治療を開始する前に、歯ぎしりの自覚があることを必ず担当の歯科医師に正確に伝えることです。

歯科医師は、あなたの歯ぎしりのタイプや程度を評価し、そのリスクを考慮した上で、適切な治療計画を立ててくれます。必要であれば、アライナーの調整や後述する専門的な対策を講じることも可能です。自己判断で歯ぎしりのことを伝えずに治療を進めてしまうと、予期せぬトラブルにつながる可能性もあるため、必ず事前に相談し、歯科医師と緊密に連携することが不可欠となります。

マウスピースが歯を保護する役割を果たすケースも

インビザラインのアライナーは、矯正装置としての役割だけでなく、歯ぎしりに対してポジティブな影響を与えるケースもあります。アライナーが歯全体を薄く覆う構造になっているため、就寝中に歯ぎしりが発生しても、歯同士が直接こすれ合うことを防ぐ緩衝材のような役割を果たすことがあるのです。

これにより、歯の表面が削れたり、摩耗したりするのをある程度抑えながら、歯並びを整えることが期待できます。これは、歯ぎしりによる歯への負担を軽減する「ナイトガード」に似た効果と言えるでしょう。ただし、この保護効果は、アライナーが破損しない程度の歯ぎしりに限られます。強い歯ぎしりの場合は、アライナー自体の破損リスクが高まるため、別途対策が必要になります。

歯ぎしりの強さによってはワイヤー矯正が適する場合も

すべての方がインビザラインで歯ぎしりの影響なく治療を進められるわけではありません。歯ぎしりの力が非常に強く、インビザラインのアライナーが頻繁に破損したり、変形したりする可能性が高いと診断された場合、あるいは顎関節への負担が極めて大きいと判断された場合には、より頑丈な構造を持つワイヤー矯正が推奨されることがあります。

ワイヤー矯正は、歯の表面にブラケットと呼ばれる装置を取り付け、ワイヤーを通して歯を動かす方法です。インビザラインのアライナーに比べて破損のリスクが低く、強い歯ぎしりの力にも耐えやすいという特徴があります。最終的にどの治療法を選択するかは、自己判断に頼らず、必ず専門の歯科医師による精密な検査と診断に基づいて決定されるべきです。ご自身の歯ぎしりの状態を正確に伝え、最適な治療法について十分に話し合いましょう。

【重要】インビザラインが歯ぎしりで壊れた・穴が空いた時の対処法

インビザライン治療中に、万が一マウスピース(アライナー)が歯ぎしりによって破損してしまっても、ご安心ください。冷静に対応すれば、治療への影響を最小限に抑えられます。このセクションでは、アライナーの破損に気づいた際に、パニックにならず、適切かつ速やかに行うべき対処法をステップバイステップで詳しく解説します。最も重要なのは、自己判断で何とかしようとせず、すぐにクリニックに連絡することです。ここでの情報を参考に、適切な行動を取ることで、スムーズな治療継続に繋げましょう。

ステップ1:まずは歯科医院にすぐ連絡する

アライナーにひびが入ったり、割れたり、穴が開いたりといった破損に気づいた場合、どのような小さな破損であっても、まずは速やかに通院している歯科医院に連絡することが非常に大切です。自己判断で様子を見たり、自分で修理しようとしたりすることは避けてください。連絡する際は、いつ頃から破損に気づいたのか、破損の具体的な状況(ひび、割れ、穴の大きさなど)、そして痛みや違和感があるかどうかなどを具体的に伝えられるようにしておくと、歯科医師も状況を正確に把握しやすくなり、その後の指示がスムーズになります。

ステップ2:自己判断で破損したマウスピースを使い続けない

破損したアライナーを自己判断で使い続けることは、治療に悪影響を及ぼすだけでなく、お口の中に新たなトラブルを引き起こすリスクがあります。たとえ小さなひび割れであっても、アライナーは本来の精密な形を保てなくなり、歯に適切な矯正力がかからなくなる可能性があります。その結果、歯が計画通りに動かなかったり、予期せぬ方向へ動いてしまったりする恐れがあります。また、破損した部分が鋭利になっていると、歯茎や舌、頬の内側などの粘膜を傷つけ、口内炎や感染症の原因になることも考えられます。歯科医師から指示があるまでは、破損したアライナーの装着は必ず中止してください。

ステップ3:勝手に次のアライナーに進まない

アライナーが破損した際に、「次の段階のアライナーに進めば大丈夫だろう」と自己判断で新しいアライナーを装着してしまうのは非常に危険な行為です。歯科矯正では、歯が完全に動いたことを確認してから次の段階に進むように設計されています。まだ歯が動いていない状態で、無理に新しいアライナーを装着すると、歯や歯根に過剰な負担がかかり、強い痛みを生じさせたり、最悪の場合、歯の神経を傷つけたり、歯根吸収(歯の根が短くなる現象)といった深刻なトラブルを引き起こす可能性があります。必ず、歯科医師からの指示を待って、その指示に従うようにしてください。

マウスピースの再製作にかかる費用と期間の目安

万が一アライナーが破損し、再製作が必要になった場合、費用と期間は患者様にとって大きな懸念事項でしょう。費用については、ご加入されているインビザラインの契約プラン(例:コンプリヘンシブパッケージなど)に含まれているか、別途費用が発生するかどうかは、クリニックや契約内容によって大きく異なります。事前に契約時に確認するか、破損が発覚した際にクリニックに問い合わせてみましょう。期間に関しては、インビザラインのアライナーは海外の工場で製作されるため、再製作には通常、数週間程度の時間がかかるのが一般的です。この期間、治療が一時的に中断する可能性がありますが、その間の対応(例えば、一つ前のアライナーを装着しておくなど)についても、必ずクリニックの指示に従ってください。

インビザライン治療中にできる歯ぎしり対策

インビザライン治療を始めるにあたって、歯ぎしりの習慣が不安要素となる方は少なくありません。しかし、適切な対策を講じることで、歯ぎしりのリスクを軽減し、矯正治療をスムーズに進めることは十分に可能です。ここでは、歯科医院で行う専門的なアプローチと、ご自身で取り組めるセルフケア対策の2つの側面から、具体的な方法を詳しくご紹介します。

治療の成功には、専門家である歯科医師のサポートはもちろん、日々の生活の中でのご自身の意識と努力も非常に重要です。それぞれの対策の目的と効果を理解し、無理なく実践できるものから取り入れてみてください。両面からの対策によって、歯ぎしりによるアライナーの破損を防ぎ、治療計画の遅延を回避しながら、理想の歯並びを目指しましょう。

歯科医院で行う専門的な対策

歯科医院では、歯ぎしりの状況や矯正治療の進捗に合わせて、専門的な視点から様々な対策を提案・実施できます。これらの対策は、個々のお口の状態や歯ぎしりの強さに応じてカスタマイズされるため、自己判断で行うことはできません。

これから「ナイトガードの併用」「治療計画の調整」「咬み合わせの調整」といった具体的な方法を詳しく見ていきます。ご自身の歯ぎしりの癖や程度を正確に歯科医師に伝え、最適な対策を一緒に検討していくことが、インビザライン治療を成功させるための重要なステップとなります。

ナイトガードを併用する

歯ぎしり対策として最も一般的な専門的アプローチの一つが、ナイトガードの併用です。ナイトガードとは、歯ぎしりや食いしばりから歯や顎関節を保護するために、就寝中に装着する専用のマウスピースのことです。インビザライン治療中に歯ぎしりがある場合、インビザラインのアライナーの上から装着するタイプや、アライナーを外した夜間だけナイトガードを装着するタイプなど、様々な方法が検討されます。

ナイトガードは、歯ぎしりの強い力からインビザラインのアライナー自体が破損するのを防ぐだけでなく、歯への直接的なダメージや顎関節への負担を軽減する役割も果たします。市販のナイトガードとは異なり、歯科医院で作製されるナイトガードは、患者さんの歯型に合わせて精密に作られるため、フィット感が高く、より効果的に歯ぎしりの力を分散させることが可能です。担当の歯科医師と相談し、ご自身の状態に合ったナイトガードの併用を検討してみてください。

治療計画を調整する(厚み、交換頻度など)

インビザラインの治療計画は、患者さん一人ひとりの歯並びや顎の状態に合わせて綿密に立てられますが、歯ぎしりの習慣がある場合には、そのリスクを考慮した調整が可能です。例えば、通常のアライナーよりも素材の厚みを増したアライナーを使用することで、歯ぎしりの力に対する耐久性を高めることができます。

また、一度に歯を動かす量を通常よりも少なく設定し、アライナーの交換頻度を早めることで、個々のアライナーにかかる負担を分散させることも有効な方法です。これにより、アライナーの破損リスクを軽減し、計画通りの歯の動きを維持しやすくなります。これらの調整は、すべて歯科医師の専門的な判断に基づいて行われますので、歯ぎしりの自覚がある場合は必ず事前に申し出て、治療計画の段階で相談しておくことが重要です。

咬み合わせを調整する

歯ぎしりの原因の一つに、噛み合わせの不調和が挙げられます。インビザライン治療の過程で歯並びが変化していく中で、特定の歯が強く当たりすぎている部分が生じることがあります。このような不均一な噛み合わせは、歯ぎしりの誘因となったり、歯や顎関節への負担を増大させたりする可能性があります。

歯科医師は、治療の段階で噛み合わせの状態を定期的にチェックし、必要に応じて「咬合調整」を行うことがあります。これは、特定の歯の表面をわずかに削ることで、噛み合わせのバランスを整え、歯ぎしりの力を全体に均等に分散させる処置です。この調整によって、歯ぎしりによる特定の部位への過度な負担を軽減し、顎関節症などの関連症状の改善にも繋がる可能性があります。咬合調整は非常に繊細な技術を要するため、必ず専門知識を持った歯科医師が行う必要があります。

今日から始められるセルフケア対策

歯科医院での専門的な対策と並行して、ご自身で日常生活の中で実践できるセルフケアも歯ぎしり対策には非常に有効です。日々の習慣を見直すことで、歯ぎしりの原因となるストレスや緊張を軽減し、顎周りの筋肉をリラックスさせることができます。これらのセルフケアは、手軽に始められるものが多く、継続することで長期的な歯ぎしりの緩和に繋がります。

これからご紹介する内容は、特別な器具や費用を必要とせず、今日からでも取り組めるものばかりです。ぜひ、ご自身のライフスタイルに合わせて、無理なく実践できるものから試してみてください。毎日の小さな積み重ねが、インビザライン治療をより快適に、そしてスムーズに進めるための大きな力となります。

日中の食いしばりを意識してやめる

夜間の歯ぎしりだけでなく、日中に無意識に歯を食いしばっている「クレンチング」の習慣がある方は少なくありません。特に、集中して作業をしている時やストレスを感じている時、重い荷物を持っている時などに歯を食いしばりがちです。まずは、ご自身が日中に食いしばりをしていないかを意識することから始めましょう。

もし食いしばりの癖があることに気づいたら、意識的に「歯を離す」「顎の力を抜く」ように努めてください。手軽な方法として、パソコンのモニターや冷蔵庫など、目につきやすい場所に「歯、離す!」「リラックス」といったメモを貼っておくのがおすすめです。これにより、定期的に意識を向け、食いしばりの習慣を改善するきっかけを作ることができます。日中の意識改革が、夜間の歯ぎしりの軽減にも繋がります。

ストレスを管理し、リラックスする時間を作る

歯ぎしりの最も大きな原因の一つとして、精神的なストレスが挙げられます。日々の生活の中で感じるストレスは、無意識のうちに顎の筋肉の緊張を高め、夜間の歯ぎしりを引き起こしやすくなります。そのため、ストレスを適切に管理し、心身をリラックスさせる時間を意識的に作ることが非常に重要です。

ご自身に合ったストレス解消法を見つけることが大切です。例えば、軽いウォーキングやヨガなどの運動、好きな音楽を聴く、温かい湯船にゆっくり浸かる、アロマテラピーを取り入れる、趣味に没頭する時間を作るなどが挙げられます。質の良いリラックスタイムを持つことで、交感神経の働きが落ち着き、副交感神経が優位になるため、就寝中の無意識な食いしばりを軽減する効果が期待できます。

睡眠の質を高める工夫をする

睡眠の質が悪いと、歯ぎしりの頻度や強度が増す傾向があると言われています。良質な睡眠は、心身の疲労回復だけでなく、歯ぎしりの緩和にも繋がります。そのため、普段の睡眠環境や習慣を見直し、睡眠の質を高める工夫をすることが重要です。

具体的には、就寝前のスマートフォンの使用やカフェイン、アルコールの摂取を控えることが挙げられます。これらは脳を覚醒させ、深い眠りを妨げる原因となります。また、寝室の照明を暗くする、静かで快適な温度に保つ、寝具を見直すなど、リラックスできる環境を整えることも大切です。規則正しい睡眠リズムを心がけ、深い眠りに入りやすい状態を作ることで、歯ぎしりが起こりにくくなる可能性があります。

顔周りの筋肉をマッサージする

歯ぎしりや食いしばりによって、顎周りの筋肉は常に緊張し、こわばりが生じやすくなります。特に、頬にある咬筋(こうきん)やこめかみにある側頭筋(そくとうきん)は、歯ぎしりの際に大きな負担がかかる筋肉です。これらの筋肉の緊張を日頃からほぐすことで、顎関節への負担を軽減し、歯ぎしりの緩和に繋げることができます。

お風呂上がりなど、体が温まっている時に、清潔な指の腹を使って優しくマッサージするのが効果的です。咬筋は奥歯を噛みしめた時に盛り上がる部分、側頭筋はこめかみの少し上の部分にあります。円を描くようにゆっくりと揉みほぐしたり、軽い圧をかけながら筋肉を伸ばすイメージでマッサージしたりしてみてください。筋肉の緊張が和らぐことで、顎の痛みや頭痛の軽減にも役立つことがあります。

歯ぎしりが不安な方のための歯科医院選びの3つのポイント

インビザライン矯正は、目立たないため人気の高い治療法ですが、就寝中の歯ぎしりによる影響を心配されている方も少なくありません。せっかく始めた治療が無駄にならないか、マウスピースが壊れないかといった不安を抱えながら、どの歯科医院を選べば良いのか迷うこともあるでしょう。ここでは、歯ぎしりの癖がある方が安心してインビザライン治療を受けられるよう、信頼できる歯科医院を見極めるための重要なポイントを3つご紹介します。

これらのポイントを押さえることで、歯ぎしりのリスクをきちんと考慮し、個別に対応してくれる歯科医師と出会うことができるでしょう。矯正への「投資」が失敗に終わるのではないかという不安を解消し、安心して治療に臨むためにも、ぜひ参考にしてください。

ポイント1:歯ぎしりや噛み合わせの相談に親身に対応してくれるか

歯科医院を選ぶ上でまず重視したいのは、初回のカウンセリングで、ご自身の歯ぎしりや噛み合わせに関する悩みや不安に、どれだけ親身になって耳を傾けてくれるかという点です。単に矯正治療の説明をするだけでなく、歯ぎしりの原因やインビザライン治療への具体的な影響、そしてそれに対する対策について、専門用語を避け、分かりやすい言葉で丁寧に説明してくれる歯科医師は信頼できるでしょう。

「歯ぎしりくらい大したことない」「様子を見ましょう」といった言葉で安易に片付けず、具体的なリスクと、それに対する治療計画の調整や追加対策(例えばナイトガードの併用など)を具体的に提案してくれるクリニックは、患者さん一人ひとりの状態に真剣に向き合ってくれる姿勢があると言えます。

ポイント2:インビザラインの症例実績が豊富か

インビザライン治療は、歯科医師の経験と技術力が治療の成否を大きく左右します。特に歯ぎしりのように複雑な要素が絡むケースでは、これまでの豊富な症例実績を持つ歯科医師の方が、より適切な診断と治療計画を立案できる可能性が高まります。クリニックのウェブサイトでインビザラインの症例数や治療実績を確認するのも一つの方法です。

また、インビザライン社が認定する「プロバイダーランク」も、歯科医師の症例経験の目安になります。多くの症例を手がけている歯科医師は、さまざまな歯ぎしりのパターンやそれに伴うトラブルへの対応経験も豊富であるため、安心して治療を任せやすいと言えるでしょう。

ポイント3:破損時の対応や追加費用について事前に説明があるか

インビザライン治療における歯ぎしりのリスクとして、マウスピースの破損が挙げられます。万が一、治療中にマウスピースが破損してしまった場合、どのような対応が必要になるのか、そしてそれにかかる費用がどうなるのかを、契約前に明確に説明してくれるクリニックを選ぶことが非常に重要です。

破損時の連絡方法、再製作の流れ、そして再製作費用が治療費に含まれているのか、あるいは別途費用が発生するのか、その目安についても詳細に確認しておきましょう。後から「知らなかった」という金銭的なトラブルを避けるためにも、初回のカウンセリングや契約の段階で、費用や保証に関する透明性の高い説明があるかどうかをしっかりと見極めてください。

まとめ:歯ぎしりがあっても対策は可能!まずは専門の歯科医師に相談しよう

歯ぎしりがあるけれど、インビザライン矯正を受けたいと不安に感じている方も、ご安心ください。歯ぎしりは、インビザラインのマウスピースが破損したり、治療期間が延長したりするリスクがあることは事実です。しかし、この記事でご紹介したように、専門的な対策と日々のセルフケアを組み合わせることで、多くの場合、歯ぎしりの影響を最小限に抑えながらインビザライン治療を進めることが可能です。

歯科医院で行われる対策としては、歯ぎしり専用のマウスピース(ナイトガード)の併用や、アライナーの厚みを調整するなどの治療計画の見直し、噛み合わせの調整といった方法があります。これらはすべて、担当の歯科医師があなたの歯ぎしりの状態を正確に診断し、最適な方法を提案してくれます。

また、日中の食いしばりへの意識、ストレス管理、質の良い睡眠、そして顔周りのマッサージなど、ご自身でできる対策も多くあります。これらのセルフケアは、歯ぎしりの軽減だけでなく、全身の健康にも繋がるため、ぜひ積極的に取り入れてみてください。

「インビザライン矯正にせっかくお金をかけるのに、歯ぎしりで台無しになったらどうしよう」といった不安な気持ちは、一人で抱え込まずに、まずは信頼できる歯科医院に相談することが最も大切です。経験豊富な歯科医師であれば、歯ぎしりのリスクを考慮した上で、あなたに合った最適な治療計画と対策を提案してくれます。安心して理想の歯並びを手に入れるための一歩を、ぜひ踏み出してみてください。

少しでも参考になれば幸いです。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。

 

監修者

近藤 光 | Kondo Hikaru
東京歯科大学卒業後、医療法人社団歯友会赤羽歯科に勤務し、その後、池袋診療所をはじめとする複数の歯科医院で経験を積み、フリーランス矯正歯科医として活動を開始。
その後、カメアリデンタル、デンタルクリニックピュア恵比寿、茅ヶ崎アルカディア歯科・矯正歯科、フォルテはにゅうモール歯科、舞浜マーメイド歯科など、多くの歯科医院で勤務を重ね、2023年12月赤坂B&S歯科・矯正歯科 開院。

 

【所属】

 

【略歴】

 

港区赤坂・赤坂見附の歯医者・矯正歯科

赤坂B&S歯科・矯正歯科
住所:東京都港区赤坂3-2-2 日総第24ビル1・2F
TEL:03-5544-9426