赤坂・赤坂見附の歯医者・矯正歯科「赤坂B&S歯科・矯正歯科」です。
40代から50代にかけて、歯茎の腫れや歯のぐらつきに悩み、歯科医院で「抜歯するしかない」と言われるケースは少なくありません。しかし、現在の歯科医療では、適切な治療と管理を行うことで、かつては抜歯せざるを得なかった重度の歯周病であっても、自分の歯を残せる可能性が広がっています。
「もう抜くしかない」と言われた…でも諦めないでください
突然の抜歯宣告にショックを受け、将来の食事や見た目の変化に強い不安を感じる方は多いものです。しかし、一度の診断だけで諦めてしまう必要はありません。
歯周病が進行し、一般の歯科医院で「これ以上は残せない」と言われた場合でも、歯周病治療を専門に行う歯科医師のもとでは、異なるアプローチが見つかることがあります。歯周病は、適切なステップを踏んで細菌を取り除き、環境を整えれば、進行を食い止め、歯を安定させることができる病気です。抜歯を選択する前に、どのような治療の選択肢が残されているのかを正しく知ることが、納得のいく決断への第一歩となります。
そもそも「重度の歯周病」とはどのような状態か
効果的な治療法を理解するためには、まず自分の口の中で何が起きているのかを知ることが重要です。歯周病がどのように進行し、なぜ骨が破壊されるのかを解説します。
歯周病の進行段階
歯周病は、歯垢(プラーク)の中の細菌によって歯茎に炎症が起き、やがて歯を支える骨が溶けていく病気です。進行度合いは、歯と歯茎の隙間である「歯周ポケット」の深さや、骨の吸収程度によって「軽度」「中等度」「重度」に分類されます。重度の場合、歯周ポケットの深さは6ミリメートル以上となり、骨の大部分が失われている状態を指します。
重度歯周病の主な症状(歯のぐらつき・口臭・膿など)
重度の歯周病に達すると、日常生活に支障をきたす様々な症状が現れます。代表的な症状は以下の通りです。
- 硬いものが噛めないほど歯が大きくぐらつく
- 歯茎が下がり、歯が長く見えるようになったり、隙間に食べ物が挟まりやすくなったりする
- 歯茎から頻繁に出血し、赤黒く腫れて触ると痛む
- 歯茎から膿(うみ)が出て、独特の不快な口臭が発生する
- 何もしていなくても歯や歯茎の周辺がじわじわと痛む
なぜ抜歯が必要と判断されるのか?歯を支える骨が溶ける仕組み
歯は、顎の骨(歯槽骨)に支えられて立っています。歯周病菌が放出する毒素やそれに対する体の免疫反応によって、この骨がじわじわと破壊されていきます。支えである骨が失われると、建物が土台を失って傾くように、歯を支えきれなくなります。放置すると周囲の健康な歯の骨まで巻き込んで溶かしてしまうリスクがあるため、他の歯を守るためにやむを得ず抜歯が選択されるのです。
重度の歯周病で歯を残すための治療法ステップ
重度の歯周病であっても、順序立てて治療を進めることで歯を残せる可能性が高まります。基本的なケアから外科的なアプローチまで、3つのステップに分けて解説します。
ステップ1:すべての基本となる「歯周基本治療」
どのような重度の状態であっても、最初に行われるのが歯周基本治療です。この段階で徹底的にお口の環境を改善します。
歯周病の原因(歯石・プラーク)を徹底的に除去
まずは、目に見える部分の汚れだけでなく、歯周ポケットの奥深くにこびりついた歯石や細菌の塊(バイオフィルム)を取り除きます。専用の器具を使い、歯の根の表面を滑らかに仕上げることで、再び細菌が付着しにくい状態を作ります。
セルフケアの改善指導
歯科医院での治療と並行して不可欠なのが、毎日の丁寧なブラッシングです。患者様一人ひとりの歯並びや進行状況に合わせ、歯科衛生士が最適な歯ブラシやデンタルフロス、歯間ブラシの使い方を指導します。毎日のセルフケアでお口の中の細菌を減らし続けることが、治療の成功を決定づけます。
ステップ2:基本治療で改善しない場合の「歯周外科治療」
基本治療を行っても、歯周ポケットの奥深くにある細菌や歯石を完全に取りきれない場合があります。その際に行われるのが、外科的なアプローチです。
歯周ポケット掻爬術(そうはじゅつ)
麻酔をした上で、歯周ポケットの内側に張り付いている炎症を起こした組織や、隠れた歯石を専用の器具で掻き出す治療法です。比較的軽度から中等度の部分的な炎症に対して有効です。
フラップ手術(歯肉剥離掻爬術)
歯茎を一時的に切開してめくり、肉眼や顕微鏡で歯の根元を直接確認しながら、徹底的に歯石や感染した組織を取り除く手術です。見えない部分の汚れを確実に除去できるため、歯周病の進行を根本から止めるために非常に効果的な治療法です。
ステップ3:歯を残す可能性を高める「歯周組織再生療法」
破壊された歯周組織を回復させ、歯の寿命を延ばすための高度な治療技術が「歯周組織再生療法」です。
歯周組織再生療法とは?失われた組織を再生させる治療
通常、一度溶けてしまった歯槽骨などの歯周組織は元には戻りません。しかし、この再生療法は、特殊な薬剤や膜を用いることで、体の組織が本来持っている再生能力を引き出し、失われた骨や歯根膜などを再び作り出す画期的な治療法です。
代表的な歯周組織再生療法の種類(エムドゲイン・リグロス・GTR法)
主な再生療法には以下の3つの方法があります。
- 歯周病で失われた骨などの組織を再生させるため、細胞を増やす作用を持つ成長因子(タンパク質)を主成分とする薬剤を塗布する方法です。保険適用が認められているため、費用を抑えて治療が受けられます。
- 豚の歯胚(歯の芽)から抽出したタンパク質を精製した薬剤を、手術時に骨が失われた部分に塗布し、歯周組織の再生を促す方法です。自費診療(保険外)となります。
- 骨が溶けてしまったスペースに、特殊な人工の膜を設置することで、回復の邪魔となる歯茎の侵入を防ぎ、骨や歯根膜が再生する時間を確保する治療法です。
歯を残す治療を受ける前に知っておきたいこと
高度な治療技術によって歯を残せる可能性は高まっていますが、どのような状態でも必ず元の状態に戻るわけではありません。事前に知っておべき現実的な注意点を整理します。
再生療法が適用できないケースもある
再生療法は万能ではありません。骨が全体的に均一に溶けてしまっているケースや、歯の揺れがあまりにも大きく根の周りの骨がほとんど残っていないような極端な状態では、再生を促すためのスペースが確保できず、適用できないことがあります。また、重度の糖尿病などの全身疾患がある場合や、喫煙習慣がある方は、手術後の組織の治りが悪くなるため治療が受けられないことがあります。
治療期間や費用について
重度の歯周病治療は、数週間で終わるものではありません。基本治療に数ヶ月、外科手術や再生療法を行う場合はさらに数ヶ月から1年以上の期間を要します。費用に関しては、保険診療で行える治療(リグロスを用いた治療など)と、自費診療(エムドゲインや一部の高度な外科手術)に分かれます。事前の検査とカウンセリングで、全体の期間と総額の目安を確認しておくことが大切です。
歯を残すことが必ずしも最善ではない場合も
どうしても「自分の歯を残したい」というお気持ちは自然なものですが、無理に歯を残すことが体全体の健康を損ねる原因になることもあります。重度に感染した歯を無理に残しておくと、周囲の健康な歯の骨まで溶かし続け、将来的に多くの歯を失う引き金になる場合があります。また、歯周病菌が血管を通じて全身を巡り、心疾患や糖尿病の悪化に影響を及ぼすリスクも指摘されています。専門医と相談の上、将来的な健康を見据えた選択をすることが賢明です。
納得のいく治療を受けるための歯科医院選びのポイント
歯を最大限に残す高度な治療を成功させるためには、治療を受ける歯科医院の選択が非常に重要な鍵を握ります。
歯周病専門医・認定医が在籍しているか
日本歯周病学会などが認定する「専門医」や「認定医」は、歯周病に関して高い専門知識と技術を有し、数多くの症例を経験しています。一般的な歯科治療だけでなく、難症例の保存治療や再生療法の経験が豊富なため、より確かな診断と治療が期待できます。
CT撮影など精密な検査設備が整っているか
骨の溶け方や歯の根の形状は、従来の平面的なレントゲンだけでは正確に把握できないことがあります。立体的に骨の状態を捉えることができる歯科用CTなどの検査設備が整っている環境であれば、ミリ単位での精密な診断が可能となり、治療の成功率を高めることができます。
治療計画や選択肢について丁寧に説明してくれるか
どのような方針で治療を進めるのか、メリットだけでなく、再発のリスクや費用面も含めて納得がいくまで説明してくれる歯科医院を選びましょう。複数の選択肢を提示し、患者様の希望に寄り添って治療計画を一緒に立ててくれる姿勢があるかどうかが、安心して通い続けるためのポイントです。
治療後の歯を長持ちさせるために|メンテナンスの重要性
苦労して治療を行い、残すことができた歯を守り抜くためには、治療終了後の取り組みこそが本当のスタートとなります。
なぜ定期的なメンテナンスが必要なのか?再発のリスク
歯周病は、治療が終われば生涯再発しないという病気ではありません。お口の中には常に多くの細菌が存在しており、わずかな油断からプラークが蓄積すると、すぐに炎症が再発します。特に、一度重度の歯周病にかかった部分は、健康な歯に比べて再び悪化しやすい傾向があるため、専門家による定期的なチェックが欠かせません。
歯科医院でのプロフェッショナルケア
数ヶ月に一度の定期健診では、歯科医師による噛み合わせや歯周ポケットのチェックに加え、歯科衛生士による専用機器を用いた徹底的なクリーニング(PMTC)が行われます。自分ではどうしても磨ききれない細かな隙間や、歯周ポケットの奥に入り込んだ細菌の膜を取り除き、清潔な状態を維持します。
自宅でできるセルフケアの継続
治療で得られた良好な状態を保つためには、日々のセルフケアが生命線です。指導されたブラッシング方法を毎食後丁寧に行い、歯間ブラシやフロスを習慣づけることで、お口の中の細菌の数をコントロールします。自宅でのケアと歯科医院でのプロフェッショナルケアが両輪となって初めて、生涯にわたって歯を残すことが可能になります。
重度の歯周病治療に関するよくある質問
治療を検討するにあたり、多くの方が抱きやすい疑問や不安にわかりやすく回答します。
Q. 治療に痛みはありますか?
治療中は局所麻酔を適切に使用するため、基本治療や外科手術(フラップ手術など)の最中に強い痛みを感じることはほぼありません。術後に麻酔が切れた際、一時的に鈍い痛みや腫れが出ることがありますが、処方される痛み止めを服用することで数日以内に治まることがほとんどです。
Q. 治療期間はどのくらいかかりますか?
お口全体の状態や治療内容によりますが、重度の場合は約半年から1年程度かかることが一般的です。特に骨の再生を待つ歯周組織再生療法を行う場合は、細胞が十分に定着して機能するまでに数ヶ月から半年以上の観察期間を要するため、長期的な視点で治療に取り組む必要があります。
Q. 再生療法を行えば必ず歯は残せますか?
残念ながら、再生療法を行えば100%確実に歯を残せるというわけではありません。骨の欠損の形状や、手術後の細菌コントロール状態、患者様の喫煙習慣の有無などによって、再生の度合いには個人差があります。精密な事前診断によって、成功の見込みをしっかり把握することが大切です。
Q. 抜歯を避けられなかった場合の選択肢は?
どれほど手を尽くしても抜歯を避けられなかった場合には、噛み合わせの機能を回復させるために「インプラント」「ブリッジ」「入れ歯」などの選択肢があります。失った部分をそのまま放置すると隣の歯が傾くなどの悪影響が出るため、ご自身のライフスタイルや予算、お口の状態に合わせた最善の補綴(ほてつ)治療を選択することが大切です。
まとめ:重度の歯周病でも諦めずに専門家へ相談を
かつては抜歯するしかなかった進行した歯周病であっても、基本に忠実な治療と再生療法の進歩によって、自分の歯を残して快適に生活を続けられる可能性は十分にあります。まずは信頼できる歯科医師を見つけ、一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
少しでも参考になれば幸いです。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。
監修者
近藤 光 | Kondo Hikaru
東京歯科大学卒業後、医療法人社団歯友会赤羽歯科に勤務し、その後、池袋診療所をはじめとする複数の歯科医院で経験を積み、フリーランス矯正歯科医として活動を開始。
その後、カメアリデンタル、デンタルクリニックピュア恵比寿、茅ヶ崎アルカディア歯科・矯正歯科、フォルテはにゅうモール歯科、舞浜マーメイド歯科など、多くの歯科医院で勤務を重ね、2023年12月赤坂B&S歯科・矯正歯科 開院。
【所属】
- 日本顎咬合学会
- 日本審美歯科学会
- 日本成人矯正歯科学会
- 日本舌側矯正歯科学会
- 日本メタルフリー学会
- 日本接着歯科学会
- 日本アライナー矯正研究会
- 日本顎顔面美容医療協会 認定医
- ICOI(国際口腔インプラント学会)
- 日本一般臨床矯正研究会
- OTEXE
- インディアナ大学歯学部矯正科認定医
【略歴】
- 東京歯科大学 卒業
- 医療法人社団歯友会赤羽歯科
- 同法人池袋診療所 入局
- 医療法人スマイルコンセプト
- 高田歯科インプラントセンター
- しんみ歯科
- 医療法人社団優綾会カメアリデンタル 矯正歯科担当医
- デンタルクリニックピュア恵比寿 矯正歯科担当医
- 医療法人社団角理会 茅ヶ崎アルカディア歯科・矯正歯科 矯正歯科担当医
- 医療法人恵優会フォルテはにゅうモール歯科 矯正歯科担当医
- 舞浜マーメイド歯科 矯正歯科担当医
- 医療法人恵優会かすかべモール歯科 矯正歯科担当医
- レフィーノデンタルクリニック 矯正歯科担当医
- 医療法人社団カムイ会柏なかよし矯正歯科・小児歯科 矯正歯科担当医
- 赤坂B&S歯科・矯正歯科院長
赤坂の歯医者・矯正歯科
『赤坂B&S歯科・矯正歯科』
住所:東京都港区赤坂3-2-2 日総第24ビル1・2F
TEL:03-5544-9426